デミジェンダーとは？

デミジェンダーとは、自分が部分的にある性別であることを認識している性自認のこと。例えば、全面的にではないが、自分の一部が女性である気がする場合や、全面的にではないが、自分の一部が男性である気がする場合などがこれにあたる。LGBTQ+や性の多様性が世間で注目を集めだしたこの数年で世間に認知された概念である。

デミジェンダーは大きく、自分の性自認が男性・女性という性別のどちらにもはっきりと当てはまらない、または当てはめたくない、という考えを指す「ノンバイナリー」の中の1種類として認識されている。

デミジェンダーの種類

デミジェンダーの中には、その種類を区別する包括的な用語が存在する。しかし、デミジェンダーはノンバイナリーのひとつであると伝えたとおり、画一的に区分できない場合もあることを念頭に置いておきたい。

・デミガール（Demigirl）
自分の一部だけを女の子・女性と認識する人のこと。

・デミボーイ（Demiboy）
自分の一部だけを男の子・男性と認識する人のこと。

・デミエンビー（Demienby）
自分の一部だけをノンバイナリー／エンビー（ノンバイナリーの簡易表記）と認識する人のこと。

・デミフルイド（Demifluid）
ジェンダーフルイド（フリュイド）の考えと似た性自認。自分のジェンダーが流動的に行き来する考え方のこと。

バイジェンダーとの違い

デミジェンダーはバイジェンダーと混同されることもある。バイジェンダーは一度に二つの性を有し、二つの別々の性ではなくひとつの性として認識する性自認のこと。一方でデミジェンダーは、部分的にひとつのジェンダー認識も持つ性自認であり、複数の性を一度に有するわけではない。

デミジェンダーの特徴

下記が一般的なデミジェンダーの特徴である。しかし先述のとおり、デミジェンダーやノンバイナリーの性自認はグラデーションのようなもので、個人差があったりその人の一生で変化したりすることもある点は覚えておきたい。

• 生まれてからの身体的性が自分の性自認と全く一緒なのか自問することがよくある
• 部分的に他の性認識をすることがある
• 友人の恋人関係や性的な関係について親しみや共感を覚えられないことがある
• 自分の身体的性と性自認のミスマッチについて不快感を覚えたり、ストレスを感じたりする経験がある
• いつも自分の（性自認の）感じ方に疑問をもったり批判的に感じたりしてしまう

現代ではひとつの性自認に縛られず自由に自分のジェンダーを行き来することが認められつつある。一方でメディアやSNS、日常の生活でもジェンダーとはこうあるべきだと決めつけを助長しかねない表現を目や耳にすることもある。常識にとらわれず、自由なジェンダーのあり方を認め合っていく社会を創っていきたい。

【参照サイト】What does it mean to be demigender?（LGBTQ Nation）

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