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グリーンビルディングとは・意味

グリーンビルディングとは?

グリーンビルディングとは、建設や運営にかかるエネルギーや水使用量の削減、施設の緑化など、建物全体の環境性能が高まるよう最大限配慮して設計された建築物のことを指す。海外では「サステナブルビルディング(持続可能な建築物)」などと呼ばれることもある。建築物・建設セクターは世界のエネルギー使用量、資源消費量、温室効果ガス排出量において高い割合を占めており、米国では建物が国全体のCO2排出量の約40%を占めているとされている。そのため、グリーンビルディングの推進は建設業界だけではなく世界全体の環境政策にとって重要なテーマとなっている。

グリーンビルディングの利点

グリーンビルディングは、様々なステークホルダーにメリットをもたらす。グリーンビルディングに関する認証制度「LEED」を運営するUSGBC(米国グリーンビルディング協会)のデータによれば、2015年から2018年の間に米国のLEED認定建築物は、12億米ドルのエネルギーコスト節約、1億4950万米ドルの水節約、7億1520万米ドルの維持費節約、5420万米ドルの維持費節減につながっていると推定できるとのことで、環境面・経済面の双方に置いて大きなメリットをもたらしていることが分かる。

実際にLEED認証を取得しているグリーンビルディングは施設運営にかかる経費を大きく削減することができ、一般的な商業用建築物と比較して施設運営コストが約20%低く、グリーンビルディングにすれば1年間で運転コストを約10%削減できるとのことだ。

また、グリーンビルディングは不動産投資としてのROIが高いのも特徴で、グリーンビルディングの不動産評価額は平均して4%高く、エネルギーコスト・メンテナンスコストの削減によりグリーンビルディングへ改修する際の一般的な投資回収期間は7年と非常に短いのも特徴である。

他にも、施設利用者の健康や生産性への好影響などに関するデータもあるなど、人と環境に優しいグリーンビルディングは持続可能なライフスタイルの実現に向けて中心的役割を担う存在として期待が集まっている。

グリーンビルディングの市場

Research and Marketsが2015年2月に公表したレポートによると、世界のグリーンビルディング市場は2015~2020年にかけて年平均成長率が約13%に達するとしており、市場は世界全体で急拡大していることが分かる。また、Allied Market Researchが2017年2月に公表した最新のレポートでは、世界のグリーンビルディング建材の市場規模は2015年の171億米ドルから2022年には333億米ドルへと約2倍近くまで拡大するとしている。成長を牽引しているのはアジア太平洋地域で、続いてヨーロッパが続く。

グリーンビルディング認証

グリーンビルディングに関する認証制度は世界各地に存在しており、最も有名なのは米国発の「LEED」認証だ。日本では「CASBEE(建築環境総合性能評価システム)」、中国では「GBAS(緑色評価評文体系)」という認証がある。LEED認証については日本でも2013年に一般社団法人グリーンビルディングジャパン(GBJ)が設立され、認証取得件数は増加している。グリーンビルディング認証の取得は環境への配慮だけではなくコスト削減・不動産価値向上といった経済的メリットも大きいため、今後も広がっていくことが予想される。

【参照サイト】USGBC “Benefits of Green Building”
【参照サイト】Research and Markets “Global Green Building Market Outlook 2020”
【参照サイト】Green Building Materials Market to Reach $377,029 Million, Globally by 2022
【参照サイト】Hedge Guide
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