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フォトジェニック消費とは・意味

フォトジェニック

フォトジェニック消費とは?

フォトジェニック消費とは、ソーシャルメディアでの「写真映りの良さ」を基準に、モノや体験を買う消費行動のこと。フォトジェニックとは、英語で「写真写りの良い」を意味する。インスタグラムをはじめとするSNSの普及により生まれた消費スタイルで、ミレニアル世代Z世代など、幼少期よりインターネットが身近にあり、当たり前に使いこなしてきたといわれる30代以下のデジタルネイティブの世代で多くみられる。

フォトジェニック消費では、いわゆる「インスタ映え」「SNS映え」する写真を撮ることが目的でモノを買ったり、レストランやカフェを訪れたり、旅行に出かける。写真映えする観光地をあえて選んで訪れる「フォトジェニック旅」もその一つだ。

フォトジェニック消費におけるモノを買う基準は、それが「欲しいかどうか」より「写真映えするかどうか」である。

フォトジェニック消費の広がり

フォトジェニック消費は2000年代のスマートフォン、SNSの普及によって徐々に広がり、「インスタ映え」という言葉が流行語となった2017年頃から注目されるようになった。 

時代の流れ

    2012〜2013年:スマートフォン、SNSの普及
    2014年:インスタグラム日本語アカウントが開設
    2017年:「インスタ映え」がユーキャン新語・流行語大賞に選定
    2019年:日本国内のインスタグラムアクティブユーザーが3300万人を超える

総務省の「令和2年通信利用動向」によると、2020年時点で日本全体のSNS利用率は73.8%。10代〜40代に限ると80%を超えている。またSNS利用率は、全ての世代で年々増加しているという。

文字だけでなく写真を投稿するSNSの利用が増えたことにより、消費においても”見栄え”、”写り映え”といったビジュアル(視覚的な情報)が重視されるようになったといえる。

また商品を売る側もマーケティングにおいて、フォトジェニック消費を強く意識している。
株式会社ラクーンが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」が行った意識調査によると、回答した小売店の8割以上が「写真映えが商品の売れ行きに影響を与えている」と感じているという。

フォトジェニック消費に関連した言葉

フォトジェニック消費の広がりに伴って、国内外では以下のような関連した用語がいくつか生まれている。

  • Camera eats first.(カメラ・イーツ・ファースト)
  • 写真映え優先の消費行動を反映して、海外では「Camera eats first:(食事を)最初に食べるのはカメラだ」という言葉が生まれた。これはレストランやカフェで、頼んだものを食べる前にまずSNSに投稿するための写真を撮る消費者の行動を表す言葉だ。

  • インスタ消費
  • フォトジェニック消費とほぼ同義だが、特にインスタグラムの中で写真映えするためにモノや体験を買う消費行動のことをいう。

  • ワンショット消費
  • フォトジェニック消費の一種で、1回きりのSNS投稿のためにファッションアイテムなどを購入し、写真を撮ったら、すぐにフリマアプリなどで売りに出す消費スタイルのこと。最初から「撮るため・売るため」にモノを買うという消費のかたちである。

体験や価値観を重視する若者の志向・スタイル

フォトジェニック消費が活発なミレニアル世代は、一般的に物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを重視するといわれる。モノではなく、その奥にある体験や価値観を重視する若者の志向・スタイルが消費行動にも表れているのかもしれない。

【参照サイト】 総務省報道資料 令和2年通信利用動向調査
【参照サイト】 総務省 令和3年版情報通信白書
【参照サイト】 meta newsroom
【参照サイト】 meta for business instagram
【参照サイト】 ラクーンホールディングス「フォトジェニック消費に対する意識調査報告」




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