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フィジタルとは・意味

フィジタル

フィジタルとは?

フィジタルとは、Physical(フィジカル)とDigital(デジタル)をかけ合わせた造語で、リアル世界とデジタル世界を融合させることである。物理的な要素とデジタル要素を兼ね備えた体験を消費者に提供するという意味で、マーケティング用語として使用されることが多い。

私たちの日常にも、フィジタル体験があふれている。例えば、ショッピング時に使う決済アプリ、スマートフォンのロック画面に活用されている顔認証システム、レストランでQRコードを読み取り自分のスマートフォンから注文するメニューなど、この数年でフィジタルサービスが一気に広まった。

また、新型コロナウイルスでのステイホームやソーシャルディスタンスが、フィジタルサービスをより加速させた。バーチャル旅行や、オンラインを通じたエクササイズ指導などは、体験したことがある人も多いのではないだろうか。

新型コロナウイルスの影響で、消費者がオンラインでの買い物や体験を求めつつも、対面での体験も渇望している現代において、フィジタルは必要不可欠である。

フィジタル体験による顧客との関係構築(エンゲージメント)

イギリスのEコマースパーソナライゼーションを提供するQubitの製品マーケティングディレクター、Sergio Lacobucci氏は、「フィジタル体験は消費者が期待していることであり、その期待に応えれば、消費者のロイヤリティを得ることができる。」と提唱している。フィジタル体験は、新規顧客を開拓するより、消費者のリピーター化や関係構築に役立つ。

「フィジタル体験で消費者を魅了するためには、その体験が迅速でシームレスかつ、日常生活に溶け込んでいる必要がある。」と、米国のデジタルコマースマーケティングソリューション、QuotientのCEOで共同創業者のSteven Boal氏は語っている。

そのように、消費者の生活やニーズに溶け込むことで成功した事例を以下に紹介する。

Amazonのスマートスピーカー、アレクサ

Amazonのアレクサはフィジタル体験が消費者の生活に溶け込んでいる最たる例である。アレクサは音楽を再生するスピーカーとしてだけでなく、消費者の毎日のタスクをサポートする。アレクサが今日のニュースや天気を教えてくれたり、体温や体重をもとに運動習慣を促進したりと、消費者の日々の生活に欠かせないものになっているのだ。実際に2020年アメリカでは4分の1の18歳以上の大人がスマートスピーカーを所持しているという(※)

拡張現実(AR)代理店、Rock Paper Reality

アメリカの拡張現実(AR)代理店のRock Paper Realityが、特に家庭用品に取り組んでいるフィジタル体験を紹介する。例えば、買おうとしているソファが自宅のリビングルームに合うかわからない時には、同サイズの3Dモデルを置いて、支払い前に確認することができる。また、色味や素材が部屋と合うかわからない時はARで視覚化でき、色や素材、サイズを変えて試してみることもできる。

新型コロナウイルスによって、私たちの日常生活でオンライン体験は切っても切り離せないものとなった。しかし、ステイホームやソーシャルディスタンスが当たり前になったからこそ、対面でのつながりやリアルな体験も渇望している。これからより、注目を集めるであろうフィジタル体験の未来がとても楽しみだ。

※ Smart Audio Report( NPR and Edison Research)

【参照サイト】The Future is Phygital: Physical and Digital(Mobiquity)
【参照サイト】Retailers to Consumers: Let’s Get ‘Phygital’( ECT News Network)




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