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ボディシェイミング(Body shaming)とは・意味

ボディポジティブ

ボディシェイミング(Body shaming)とは?

ボディシェイミングとは、人の見た目を馬鹿にしたり、批判したり、意見を言ったりすることを指す。欧米を中心に多くの批判的な声が上がっている。「意見を言うのもダメなの?」と思われた方もいるかもしれないが、相手が望んでいない場合、意見を求められていない場合はただ屈辱的な思いをさせるだけなので、ボディシェイミング(外見を値踏みし、相手を馬鹿にする行為)に当てはまる。

典型的な例としては、久しぶりに会った友人に「太ったね」と伝えたり、冗談のつもりで「目つき悪くない?」と言ったり、モデルがSNSにアップした写真に「もっと痩せているほうが僕好みだけど」とリプライを送ったり、お笑いの現場で芸人のブスいじりをしたり(男女問わず)というものがある。

ボディシェイミングがなぜいけないかというと、相手の自尊心を傷つけ、相手が自身に対してボディシェイミングをする可能性があるからだ。それらの何気ないコメントには相手の自己肯定感を高める効果はなく、ただマイクロアグレッション(隠れた攻撃性)によってコンプレックスを刺激し、時には相手を無理なダイエットや、過度の整形に走らせてしまうこともある。これまで、褒めているつもりで相手の外見に言及し、逆に傷つけてしまったり、微妙な顔をされたりした経験はないだろうか。

アメリカ等では近年、「他人の外見に言及するのはご法度」という風潮もできている。

「ありのままの姿を愛す」ボディ・ポジティブ運動

このボディシェイミングに対抗するように登場したのが、ボディ・ポジティブ(または ボディ・ポジティビティ)という概念だ。これは、「痩せた体型=キレイ」という従来の美の定義から外れ、プラスサイズの体をありのままに愛そうというムーブメントで、#bopo(Body positiveの略)というSNSハッシュタグでは100万を超える投稿がされている。

歌手のデミ・ロバート氏やビリー・アイリッシュ氏などさまざまな人物が声をあげており、近年は世界的な下着ブランド・ヴィクトリアズシークレットでも、いわゆるモデル体型から、カーヴィ・ボディ(ふくよかで曲線美を持つ体型)まで、多様な体型のモデルを採用することで反響を呼んだ。

他にも、パーソナル・ケア製品で有名なダヴや、バービー人形を手掛けるマテル社などが、ボディポジティブに取り組んでいる。2016年には、プラスサイズのバービー人形も発売された。このように、プラスサイズ体型の排除と戦い、どんな体型でも美しいと訴えかける行動は #bopowarrior と呼ばれる。

ビリー・アイリッシュ氏が問いかけたボディシェイミング

アメリカの歌手でありモデルのビリー・アイリッシュ氏が、ライブ中に観衆に投げかけた言葉が話題になっている。普段は自分の体型が見えないようなオーバーサイズの服を着ていた彼女だが、ライブでは「おもむろに服を脱ぎ、最後にはブラ1枚になって暗い水に沈んでいく」映像を流したのだ。

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Via @badtype.bil

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いつもオーバーサイズの服を着ている彼女の元には、「尻が大きすぎるから隠しているんだろう」「実は太ってるんじゃない?笑」など、SNSでさまざまなコメントが寄せられていた。アイリッシュ氏は映像の冒頭で、「あなたは本当に私のことを知っているのか」と問いかける。

私が着ているものを嫌う人もいるし、賞賛する人もいる。他の人を馬鹿にするために私を使う人もいれば、私自身を馬鹿にするために使う人もいる。私に、もっと小さくなってほしい?柔らかくなってほしい?背を高くなってほしい?静かにしてほしい?私が持って生まれた体は、あなたが望んだものではないのか?(中略)

私が自分にとって快適なものを身に着けているだけで、私は女性ではないことになる。逆に脱いだら、急に女らしいと言われる。あなたは私の体を見たことがないのに、まだ私をジャッジしようとしている。どうして?

アイリッシュ氏の強烈なメッセージに、あなたは何を思うだろうか。もし誰かが、自分の持つ「美の基準」に合っていなかったとして、相手を侮辱する行為は正しいのだろうか。一人ひとりの権利がより大切になってきた現代において、ボディシェイミングは誰もが一度は考えるべきテーマとなっている。

【関連ページ】ボディ・ポジティブとは・意味




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