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バイオテクノロジーとは・意味

バイオテクノロジー

バイオテクノロジーとは?

バイオテクノロジーとは、生物の能力や性質を活かした技術のこと。バイオ(生物学)とテクノロジー(技術)の合成語である。

バイオテクノロジーの歴史は長く、生物の能力を活かした様々な技術が古代から存在する。例えば、酒やチーズなどの発酵技術や、品種改良技術がその一例だ。現代では、ITやAI等のデジタル技術や遺伝子研究の進歩により、食品、医療、エネルギーといった様々な分野でバイオテクノロジーの研究開発が進んでいる。

バイオテクノロジーの例

  • 食品保存(発酵、燻製、乾物、冷凍等)
  • 品種改良(米、野菜、果物、花等)
  • 食糧生産(養殖、植物工場等)
  • 医療分野(ワクチン等のバイオ医療、iPS細胞等の再生医療、遺伝子診断)
  • エネルギー分野(バイオエタノール、バイオディーゼル等のバイオ燃料)
  • 生活用品分野(生分解性プラスチック等)

バイオテクノロジーの可能性

環境問題、資源の枯渇、食糧不足といった様々な地球規模の問題が懸念される中、持続可能性の観点からもバイオテクノロジーは注目を集めている。以下はその一例だ。

  • 化石燃料由来プラスチックからバイオプマスラスチック・生分解性プラスチックに移行することで、環境負荷を低減し、石油資源枯渇問題に対応
  • 生物細胞が持つ機能を人工的に最大限引き出した細胞(スマートセル)を用いることで、化石燃料に頼らない代替製品を生産
  • 植物由来たんぱく質を用いた人工肉の導入による、環境負荷の低減
  • 人工培養肉や、害虫抵抗性や耐病性の高い食物を生産することで、世界の人口増加に対応した食糧供給の可能性

バイオテクノロジーの課題

地球規模の課題解決への貢献が期待されるバイオテクノロジー。しかし、導入や普及には課題も残る。

  • バイオテクノロジーの導入・普及には、技術開発、投資、制度設計、流通の分野において、研究機関、民間企業、政府間の連携が強く求められる
  • 既存の商品と比べてバイオテクノロジーを用いた商品はコストが高く、市場競争力が低い傾向にある
  • スマートセルやゲノム編集など、新しい技術への安全性や信頼性に関するルール作り、また、倫理面の課題等に関する市民との対話が求められる

まとめ

ITやAI技術、遺伝子研究の進歩により、ますます注目を集めるバイオテクノロジー。普及には、コスト面や環境整備面での課題や、新しい技術に対する社会の受容といった課題が残る。しかし、食糧の安全保障や環境問題等、地球規模の課題を解決する可能性を秘めており、今後の技術発展が期待される。

【参照サイト】バイオテクノロジーとは(一般財団法人バイオインダス)
【参照サイト】保存食には「先人の知恵」が凝縮されている(株式会社ミツカン)
【参照サイト】スマートセルプロジェクトとは(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)
【参照サイト】バイオによるイノベーションの推進と社会貢献に向けて~バイオ戦略への提言~(日本バイオ産業人会議)
【参照サイト】スマートセルインダストリーの実現に向けた取組(経済産業省)
【参照サイト】バイオエコノミー社会で地球の課題を解決(株式会社三菱総合研究所)

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