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ギグエコノミーとは・意味

ギグエコノミー

ギグエコノミーとは?

ギグエコノミー(Gig Economy)は、従来の働き方である「会社に雇われて長期的な仕事を行う」こととは異なり、オンライン上のプラットフォーム等を通じて短期的な労働がおこなわれる市場のことを指す。たとえば、フリーランスのWebデザイナーが、オンライン上のクラウドソーシングプラットフォームでデザインの単発の仕事を受けたり、フリーライターが業務委託で不定期に記事を書いたり、個人の運転手がアプリの配車サービスを使って仕事をしたりすることだ。

AirbnbやUber、Lyft、Mechanical Turk、日本の主なクラウドソーシングサイトなどはギグエコノミーのサービスといえる。

近年、「自由でオルタナティブな働き方」としてフリーランスや副業が推し進められているなか、ギグエコノミーはアメリカを中心に全世界で広がりつつある。市場調査会社エジソン・リサーチによると、アメリカ人労働者の約4分の1がギグエコノミーの仕事を行っているという。その他、ギグエコノミーに関するデータを共有しておこう。

    • アメリカ人の24%がギグエコノミーに関する仕事から収入を得ている。
    • ギグエコノミー労働者の44%にとって、ギグエコノミーにおける彼らの仕事は、主な収入源となっている。
    • 男性の方が、女性よりもギグエコノミーの仕事を行っている可能性が高い。
    • 主な収入源としてギグエコノミーの仕事を行っている人の80%は、1,000米ドルほどの急な出費を払うのは難しいだろうと言っている。
    • 主な収入源としてギグエコノミーの仕事を行っている人の28%は、会社に雇用されてギグエコノミーにいない人の20%と比較して、経済的に安定していないと答えている。

―エジソン・リサーチ 2018年12月

ギグエコノミーは不安定で、倫理的にも問題がある?

ギグエコノミーは、従来の働き方にとらわれない新しい働き方を提示してくれるが、問題点もある。上の調査では、ギグエコノミーの仕事を行う労働者たちが経済的に不安定であることも示唆されている。非正規雇用またはフリーランスであるがゆえの悩みだろう。

それよりも大きな問題となるのは、ギグエコノミーが一歩間違えればデジタルスウェットショップの増加を助長しかねないことだ。デジタルスウェットショップとは、インターネットやエクセル等を使ったデジタル業務の対価がふつうと比べて著しく低く、労働者が搾取されている状態のこと。現時点で、会社員と比較するとギグエコノミーの市場で働く者たちの権利は保障されにくいこともまた事実なのだ。

クラウドソーシングプラットフォームでも、拘束時間の長い業務に対して、極端に低い金額を提示している匿名の事業者を見たことはないだろうか。何も知らない労働者は、安い賃金で1日中「画像へのタグ付け」「テキストの一部のコピー&ペースト」などの作業を繰り返すことになる。これは、“デジタル上の工場” の組み立てラインで働くことと変わらない。

いずれにせよ、労働に見合わない対価を提示してくる事業者には要注意だ。ギグエコノミーの働き方は、自由だからこそ、自分で自分を守ることが必要になる。働く場所をひとつにせず分散させる、働く時間と対価を一度算出してみる、などのリスクマネジメントをしておくと良いだろう。

【参照サイト】Americans and Gig Economy
【参照サイト】57 Million U.S. Workers Are Part Of The Gig Economy
【関連ページ】デジタルスウェットショップ




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